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【漫画】RAVE 【感想】

最近、真島ヒロ先生のRAVEを読んで感想を書きたくなったので、書きます。

ネタバレ含みますので、大丈夫な方のみお進みください。






























大丈夫でしょうか。


まず、最後の方で明らかになった、この世界が平行世界だという設定。
う~ん、ふむふむ、ということは~…、と、色々と思いを馳せました。

色々なタイムパラドックスもののお話がありますが、このRAVEでは、歴史を変えて出来上がったこの世界は「偽物」だとされてますよね。

「ここは偽物の世界」
「この世界が偽物だから、この世界を滅ぼそうとする、無敵のような物凄い強い存在がいる」

マイナス思考、というか、こういう、負の設定?みたいなのに弱い私は(悲劇のヒロイン思考?)、「偽物の世界なら滅びるべきなのかな」という考えが浮かびました。

が、ハルは明るく、そんな悲しい考えを吹き飛ばしてくれました。
「今、こうして存在してる仲間との絆は本物だ。この世界は温かい。偽物なんかじゃない。俺が滅ぼさせない」みたいな。そんな内容の台詞を、力強く叫んでくれました。

自分の中の悲しい気持ちが吹き飛ぶので、こういう、明るさを失わないお話の展開が、私は大好きです。




親子3代に渡り(←もっと?)因縁を持つ、シンフォニア家とレアグローブ家の男性達。
レアグローブ家は、この世界を滅ぼそうとしてる、真っ当な理由、というか、背負ってきた歴史のような根拠が示されました。ダークブリングの存在する意味や、生まれた理由も筋が通ってたと思います。


しかし、シンフォニア家には、レアグローブ家程の、この世界を守ろうとする歴史や強さの根拠は書かれなかったと思います。
また、レイヴの生まれた理由が、私には不思議でたまりません。

ダークブリングはエンドレス。
エンドレスは時間の神様(もしくはその神様の使いとか)というような存在なんだと思いました。
だから、歪められてしまった時間の流れを正しく戻そうとしている。
真っ当な時の流れなら、存在しないはずのこの世界を、消そうとしている。
これは、筋の通った流れだと思います。

だから、エンドレスやダークブリングは、桁はずれの強さを持ってます。
これも、神様のような存在なのだから、筋の通った設定だと思います。

その、神様のような桁はずれの強さを持つエンドレス・ダークブリングを破壊できるレイヴは、エンドレス・ダークブリングと同等かもしくはそれ以上の強さを持ってるってことですよね?
神様と同等かそれ以上の力を持つレイヴが、そんな簡単に生み出せるのか?
そんな力は、やはり、同じく神様のような存在でなければ生み出せないと思うのです。

作品の中で明かされたレイヴ誕生については、偽物の世界に、生まれつき魔法を使える少女が生まれ、彼女の魔法により生み出された、というところだったと思います。

自分の中で物語を補完すると、エンドレスは、歴史が変わる前の世界の神様(または、その神様の使い)なのかなと。
対して、偽物といわれるこの世界にも神様が誕生した。
初めは生まれたての赤ちゃんのようなので力がないけど、時間の経過とともに段々力がついて、ついにエンドレスと同等の力にまで成長し、エンドレスに対抗できる力、レイヴを、エリーを通じてこの偽物の世界に誕生させた。
こんな感じかな~と、1人で補完し、納得。


ルシアが倒されず、改心するという終わりかたなら、偽物のこの世界で、本物の世界の住人の末裔達も生き続けることになり。
本物の世界も偽物の世界も救われた、ハッピーエンドだったんじゃないかな~、と、個人的には思ったりもしてます。



それから、エリーが、全てが終わったら、皆と別れなければいけないという設定ありましたよね?
皆と別れる=この世界から消える、ということでしたっけ?
リーシャが犯した罪がその理由でしたっけ?
これも、私の中では明かされなかった謎のひとつです。

この謎も自分の中で補完していくと。
リーシャの犯した罪とは、魔法を使って、ほぼ不老の状態で、50年の時を越えたことでしょうか?
ある意味、自然な時間の流れに逆らってるので、罪だと思います。

この、エリーの悲劇的な物語の終わりかたの設定は、最後はどこにいったのやら状態でスルーで終わったので、私は肩透かしを食らったように感じました。
でも、もしかしたら、ああいうエンドレスとの決着の付き方なら、エリーは消えない?(死なない?)設定だったのでしょうか?





あと、これも勝手な推測ですが。
真島先生の変わった後の絵柄には、1ピースだけじゃなく、少女マンガのNANAも取り入れられてるように感じました。
女性の目の書き方(睫毛の立ち方)とか、髪の毛の線の入れ方とか、女性の表情とか、服の書き方とか(布の肌へのまとわりつき方、肩らへんとかへの)、この絵、どこかで見たことあるな~と考えてたら、NANAが浮かびました。
変更された後の真島先生の絵柄、とても好きです。女性の服のセンスもとても好きです。
勝手な憶測すみません。

真島先生の書く女性は可愛い、と言われる訳が分かった気がします。
見た目やスタイルだけでなく、中身も可愛いんだと思います。
何気に、先生の書く女性は皆、芯が一途だと思います。何があっても、揺らぐことなく好きな人を想い続ける、信じ続ける、一途な想い。あ~、可愛いですねぇ。私が男だったらたまりません。帰りたくなる存在、結婚したいと考えるタイプかな。精神的に支えられますね。
そして、男心をくすぐる言動が多いように、勝手に男性目線を想像して感じました。こういう表情とか言い方に、男性はキュンとするのかな~と。
う~ん、恋愛の勉強になりますね。
私は、真島先生の書く女性達とは、真逆のタイプで、言いたいこと言えなくて一人でスネて爆発するめんどくさいタイプの女性なので、真島先生の女性になることを目指そうと思います!




なにはともあれ、ハルとエリーが幸せになって良かったです。
少年少女の爽やかな一途な恋愛でした。



色々と伏線を回収されて、沢山の驚きと楽しみを与えてくれたRAVEですが、コミックスで連載されてたおまけ漫画(ナカジマと少年のお話)が、まさか、ハルとエリーの息子君のお話だったとは…!
最終回読んだあと、そこでも更に驚かされました!
正直、単なるおまけ漫画だと思ってて、しかも読み飛ばしてて、あまり真剣に中身を読んでなかったですm(_ _)m
もしかしたら、話の途中で、伏線はあったのでしょうか?
よく考えると、家にナカジマがいるという時点で、多少の推測はできますよね。ハルの家なんだろうなと。

途中、パパママが帰ってきますが、まだ幼い息子を1人家に残してラブラブデートに出掛け、帰ってきたと思ったらまたすぐ出掛け、なんてけしからん夫婦や!と怒りを覚えた回がありました(笑)。
でも、なんでまたすぐ出掛けたのかは、息子君へのお土産を買い忘れたからという理由だったのかな~と、最終回で繋がりました。
とはいえ、息子君的には、お土産なくても、早く二人が帰ってきてくれたほうが嬉しかったような気がしますが…。
まぁ、ナカジマいるから、一人でお留守番という訳ではないのかな。





明るくて元気になれました。
RAVE読んで良かったです。