【漫画】バガボンド 1巻~37巻【感想】
少し前に、井上 雄彦の漫画作品、バガボンドを読みました。
感想を書きたいので、書きます。
ヴァカボンド?
多少のネタバレ含みますので、大丈夫な方のみお進みください。
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大丈夫でしょうか。
【心に突き刺さった言葉】
この漫画を読んでいて、私の心に突き刺さった言葉が沢山あります。
中でも、一番、感動が大きかったのは、この言葉でした。↓↓
「いっぱい間違ってきたかもしれない人生だけど、振り返ってみると、歩いてきた道が、くねくねと大きく広がってる。
つまづきが多い程、幅広い人生を歩いてるということなんだ。」
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大分私の解釈が入りました(本文とほぼ言い回しが違います)が、このような言葉を、おばば(又八の義理の母)が遺されましたよね。
おばばが衰弱してしまい、又八の背におぶわれて生まれ育った故郷へ帰ろうとしている道すがらのことです。
この台詞を読んだとき…。
感動と鳥肌が止まりませんでした。ブワーッ、ゾワーッ。
心が震えました。
この言葉に私は救われました。
今までの私の人生、失敗ばかり、間違った選択ばかり、無駄にいろーんなとこにぶっかってばかりな気がしてたのですが。
でも、実は、それで良かったんだなと。
もしろ、今までのその積み重ねがあるからこそ、手に入れれたものや学べたもの、これからに役立つものがあるんだなと。
心から、そう思えました。
すると、今までの自分を、全てを許せて、認めて、誉めれて、自分で自分が愛しくなりました。
よく頑張ってきたじゃんって、自分で自分をナデナデする感じです。
うーん…。おばば…、井上先生…、凄すぎる…。
今後も、この言葉を噛みしめて、生きていきたい私です。
私、おばばには、嫌なキャラクターという思いしかなかったので、最後に、まさかこんなにも息子への愛に溢れた温かい言葉を残されるとは思いませんでした。
おばばは又八の嘘を全部本気にしていたと思ってたのですが、実は嘘だと見抜いていたところも、血は繋がってない?けど、「母親」の深い愛や偉大さを感じました。
私も、これほどまでに凄まじい理解力を手に入れたいです。
そういえば、又八は、おばばの亡くなった旦那さんの愛人の子供?で正解でしょうか?
【又八への共感】
続いて、そのおばばの義理の息子の又八について。
主人公の武蔵は、気持ちいいくらい、自分を貫いて生きてますよね。
それは幼少期に両親からの愛情をもらえなかったことによる孤独への寂しさからきている強さ、無理してる強さではあると思いますが。
村の人にも酷い扱いを受けていたし(でもこれは自業自得でしたっけ?)。
でも、それにしても、あれほどまでに、「怠ける」と無縁で、鍛練、鍛練、鍛練付けになれる生きざまは、超人だと思います。
それに比べて又八は、人間味溢れるキャラクターですよね。
すぐ逃げる。
すぐ嘘をつく。
ズルい自分を正当化する。
エトセトラエトセトラエトセトラ…。
こういう又八の弱いとこやズルいとこに、私は共感しました。
うんうん、こーゆー時、逃げちゃうよね、
口から普通に嘘がこぼれてきちゃうよね、
自分に言い訳して正当化しちゃうよね、
と。
私も人のこと言えないけどそれにしてもどーしよーもない奴だなぁ、一体どーなるんだろう?と思ってたのですが、なんと、又八は立ち直りますよね。
すごい!又八!
私も頑張る!と勇気をもらいました。
でも、最終的?に、武蔵の武勇伝で稼いでる(しかもコズルイ話術・商法のような…。あれは商才があるってことでしょうか?)とこは、相変わらずの又八らしかったです。
私も、又八みたく、立ち直ってみせようと思ってます。
志はある。
それを貫けるかどうかかな?
追い詰められた時や困った時に、逃げちゃわずに、自分が思う正義を通せる人間。
逃げる時って、怖いことや相手から逃げてるんじゃなくて、自分から逃げてるだけなんじゃないかと思います。
なんか、そう思うと、めっちゃ勇気わいてきます。
(O゚皿゚O)がんばるぞーo(`v´*)
【武蔵よりも小次郎よりも格好いいのは】
この物語のW主人公は、どちらも強いだけじゃなく、見た目も格好いいですね。
でも、強くてイケメソの武蔵さん、強いけど甘い見た目が素敵な小次郎君よりも、私には、最強伝説を持つおじいちゃん達の方がかっこよかったです。
にゃむっ。
にょろっ。
おじいちゃん達の、闘わずしても分かる強さが、かっこよすぎます。
ま、孫の手に刀が負けるとは…!
衝撃的でした。
達観してる感じが、たまらないです。
私も達観してる境地に至りたいです。
【もうひとつ、語りたい名言】
初めにも書いた通り、心を突き刺さった言葉=名言、が、沢山ある漫画です。
初めにあげたおばばの言葉と、あともうひとつ、語りたい言葉があります。
それは、
「柔らかくなるのは自信、固くなるのは気負い」
です。
自分に自信を持つって、すごく大事な事ですよね。
でも、自信を持とう!と突っ走りすぎると、それは、気負いになっちゃう…、私はそうなります。
自信って、傲慢さじゃないんですよね。
自信があるから強くなれて、それが余裕になって、人に優しくできて、人をそっと受け止められる。
自信を持つと柔らかくなるのは、こういう事かなと思います。
自信、は、自分を認めてるのかな。
対して、気負い、は、自分で自分にプレッシャーをかけてるというか。
不安から目をそらし、無理やり自分を奮い立たせてる感じでしょうか。
これじゃ、苦しくて当たり前ですよね。
自分に気負いは、させたくないです。
とはいっても、気がついたら気負ってて、固くなってる自分がいます。
固くなってると気付いた時、「柔らかくなるのは自信、固くなるのは気負い」という言葉を思い出し、心を和ませてます。
武蔵みたいに、1歩進んでは1歩下がる、みたいな状態ですが、成長する過程ってそれが当たり前なのかなと思い、諦めずに挫けずに歩いていきたいです。
【まとめ】
私にとっては、人生のバイブルのような漫画です。
個人的には、武蔵と小次郎が闘わず、それぞれの人生を歩んでくれないかな~と思ってます。